「BBO療法の実践」 山村 憲仁(山村歯科クリニック 大阪府高槻市) について BBOというと
「咬合と体の関係」、「病気が治る」 という視点で
とらえられることが多いかもしれないが、
日常臨床における基本的な治療での活用について、
山村先生の症例はとても勉強になった。
BBOテーブル、咬合器の素晴らしいところは、
成人はもちろん小児でも義歯でも計測、診断ができることである。
ユニット上で、口腔内の咬合状態を見てもわからない問題点が、
咬合器上で模型を精査することで見えてくることが多い。
患者さんもそれを見て説明することで納得してくれる。
実際に咬合器に模型をマウントしてみると、
口腔内ではまっすぐに見えた咬合平面が
予想以上に左右差、前後差があったり、
しっかり嚙みあっているように見えた咬合が 臼歯部は全く噛んでいなかったりという症例は多い。
口腔内で見た状態とは異なり、
患者さんの訴えと一致することが多々あり驚くこともある。
「痛みの原因が分からない」など困った時に 咬合器で精査すると何かしらの答えが見えてくる。
BBO平面という基準に咬合平面を近づけることで 咬合状態は改善され、
結果的に身体にも影響が表れ患者さんも満足してくれる。
私はBBO平面という基準があるおかげで、 どのような症例にも安心して取り組むことができている。
今後もBBOテーブル、BBO咬合器を利用し、
歯に対しても、 身体に対しても より良い咬合再構成ができるように 取り組みたいと改めて思った。
藤田恭子(あおば歯科院長 千葉県松戸市)