2017年10月15日に第24回BBO学術大会を開催しました。
受け口の子供のかみ合わせの状態や顎、口の中の神経のつながりに関してなどの内容でした。
①「BBO理論応用による反対咬合治療例 ~成功例と失敗例から学ぶこと~」
スマイル歯科クリニック(長野市) 小林信之
BBO理論応用で改善した反対咬合治療について、スプリント拳上冠を使ったケースを発表し、成長発育期の早期治療の大切さを提示します。
②「顎口腔系の繋がり ―自律神経系―」
幸田歯科医院(神戸市) 幸田秀樹
病気の原因の約7割は自律神経に問題があるとされています。
歯科における最も大きい関節は顎関節で3つの神経に支配され複雑な動きを呈し、後方には沢山の血管組織を有しています。
然し乍ら歯牙も歯槽骨と「釘植」という関節を持ち、歯根膜が感覚を受け持ちます。
つまり、歯の噛み合わせ,各歯牙の捻れ等歯の噛み合わせ以外によるストレスも脳神経の中で最も大きい三叉神経を介して影響を及ぼすと思われます。
形態的な繋がりをみてみますと、1つの下顎骨は2つの側頭骨と関節し、1つの後頭骨を介して蝶形骨と繋がり頭蓋の後方を担当しています。
さらに後頭骨と側頭骨で形成される縫合部には頸静脈孔が存在しここに迷走神経,副神経,舌咽神経,頸静脈が交通しています。
また、歯の水平的,垂直的な構成不全も舌等に影響を与え頭関節,上部頸椎にも問題を起こします。
したがって、顎口腔系の機能不全は自律神経系に大きな影響を与えることが示唆されます。
今回、この様な観点から臨床例を交え私見を述べたいと思います。